メディケアコラム
【管理栄養士監修】"夏は痩せやすい"はウソ?夏のダイエット方法と注意点を正しく解説
夏はたくさん汗をかくので、痩せやすいイメージがあります。しかし、実際にはそうとも言い切れません。むしろ夏は冬よりも基礎代謝が低下するため、痩せづらい体質になります。
そのため夏のダイエットでは、他の季節とは異なるアプローチも必要です。今回は、当院の管理栄養士監修のもと、夏のダイエット方法と注意点を解説します。
「えっ、本当は夏って痩せづらいの?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。まずは、夏のダイエットで起こりがちな問題から説明しますね。
夏になると、この「体温の維持」に回されるエネルギーが少なくなります。冬は気温の低さをカバーするために体は自ら熱を作りますが、暖かい夏にはその必要がないからです。結果、夏は冬よりも基礎代謝が10%近くも減少すると言われています。
また、夏は気温と体温が安定しないのも問題です。たとえば、暑い中でキンキンに冷えたものを食べたり、冷房によって屋内と屋外に寒暖差が生まれたりしますよね。これにより自律神経が乱れるため、代謝機能はさらに低下しやすくなります。
とはいえ、過剰な運動や食事制限は禁物。熱中症になって倒れたり、栄養失調によってやつれてしまったりします。夏のダイエットで大切なのは、健康に寄り添うこと。正しい生活習慣を送ることで、体は自然と痩せていきます。
では、夏にはどんな方法でダイエットしたら良いのでしょうか。基本的には、低下している基礎代謝を取り戻すことが大切です。
そこで摂取したいのがビタミンB1です。糖質の代謝を促してくれる成分のため、糖質を多く摂る夏には大量に消費され、ビタミンB1は不足がちになります。すると太りやすくなるばかりか、血液と筋肉に乳酸、ピルピン酸といった疲労因子を蓄積し、夏バテや倦怠感を引き起こしてしまいます。
ビタミンB1の含有量が多い食事を摂りましょう。おすすめは豚肉やレバー、豆類、穀物の胚芽など。なかでも食事に取り入れやすい豚肉は、もも肉やヒレ肉を選ぶとビタミンB1も多く、脂質は少なめに抑えられます。
たんぱく質を摂取する際には、ビタミンB群の豊富な食べ物を選ぶと一石二鳥。ここでも豚肉やレバー、さらにはうなぎ、さば、さんまなども効果的です。特にさばやさんまには、悪玉コレステロールを取り去って善玉コレステロールを増やすオメガ3脂肪酸も含まれているため、さらなるダイエット効果を期待できます。
なお、これらのダイエットを行う際の注意点もあります。夏特有のリスクにしっかりと備えましょう。
飲み物はミネラルウォーターを飲みましょう。お茶やコーヒーを摂取しても、その中に含まれる成分を分解するのに水が必要なので、効率的な水分補給にはつながりません。また、ジュースや炭酸飲料、スポーツドリンク、エナジードリンクなども同様で、おまけに糖質も多いので飲みすぎると肥満の原因に。ミネラルウォーターではなく水道水でも構いませんが、水道水には塩素が含まれているため、浄水されたものを飲むのがベストです。
とはいえ、冷たいものを食べなくては、夏の猛暑はなかなか乗り切れないのも事実。そこで提案したいのが、食べ方を工夫することです。たとえば、そうめんや冷奴を食べるなら、体を温めてくれる生姜やネギ、みょうがなどを加えましょう。また、糖質に偏りがちな食事をカバーするために、野菜や鶏肉のささみを使った冷やし中華や、さまざまなおかずを食べるのもおすすめですよ。
そのため夏のダイエットでは、他の季節とは異なるアプローチも必要です。今回は、当院の管理栄養士監修のもと、夏のダイエット方法と注意点を解説します。
1. 夏は痩せやすいはウソ? 夏のダイエットの問題点
「えっ、本当は夏って痩せづらいの?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。まずは、夏のダイエットで起こりがちな問題から説明しますね。
1-1. 暑さによる基礎代謝の低下
冒頭でも話した通り、夏は冬と比べて基礎代謝の下がる時期です。基礎代謝とは、呼吸や内臓の活動、体温の維持など、安静にしていても消費されるエネルギーのこと。毎日の消費カロリーの6〜7割を占めるとも言われており、基礎代謝の向上は、脂肪のつきにくい体作りに欠かせません。夏になると、この「体温の維持」に回されるエネルギーが少なくなります。冬は気温の低さをカバーするために体は自ら熱を作りますが、暖かい夏にはその必要がないからです。結果、夏は冬よりも基礎代謝が10%近くも減少すると言われています。
また、夏は気温と体温が安定しないのも問題です。たとえば、暑い中でキンキンに冷えたものを食べたり、冷房によって屋内と屋外に寒暖差が生まれたりしますよね。これにより自律神経が乱れるため、代謝機能はさらに低下しやすくなります。
1-2. 冷えによる内臓脂肪の増加
こうした冷えは、内臓脂肪の増加にも繋がります。これは、危険を察知した体が、脂肪の熱で内臓を保護しようとするから。内臓脂肪型の肥満はメタボリックシンドロームの原因になるため、生活習慣病の危険性も高まってしまいます。とはいえ、過剰な運動や食事制限は禁物。熱中症になって倒れたり、栄養失調によってやつれてしまったりします。夏のダイエットで大切なのは、健康に寄り添うこと。正しい生活習慣を送ることで、体は自然と痩せていきます。
2. 基礎代謝を取り戻そう。夏のダイエット方法は?
では、夏にはどんな方法でダイエットしたら良いのでしょうか。基本的には、低下している基礎代謝を取り戻すことが大切です。
2-1. ビタミンB1を摂取する
夏はそうめん、アイスクリームなど、糖質を摂取する機会が多くなりますよね。糖質はインシュリンの働きによってエネルギーに変わりますが、消費しきれなかった分は肝臓、さらには脂肪へと蓄積されるため、肥満の原因になるのです。そこで摂取したいのがビタミンB1です。糖質の代謝を促してくれる成分のため、糖質を多く摂る夏には大量に消費され、ビタミンB1は不足がちになります。すると太りやすくなるばかりか、血液と筋肉に乳酸、ピルピン酸といった疲労因子を蓄積し、夏バテや倦怠感を引き起こしてしまいます。
ビタミンB1の含有量が多い食事を摂りましょう。おすすめは豚肉やレバー、豆類、穀物の胚芽など。なかでも食事に取り入れやすい豚肉は、もも肉やヒレ肉を選ぶとビタミンB1も多く、脂質は少なめに抑えられます。
2-2. 筋肉を増やす
また、基礎代謝を取り戻す手っ取り早い方法の一つは、筋肉をつけることです。筋肉の材料となるたんぱく質を摂取した上で、適度な筋トレや有酸素運動を行いましょう。もちろん、無理をしては熱中症のリスクも高まるため、過度な運動にはご注意を。たんぱく質を摂取する際には、ビタミンB群の豊富な食べ物を選ぶと一石二鳥。ここでも豚肉やレバー、さらにはうなぎ、さば、さんまなども効果的です。特にさばやさんまには、悪玉コレステロールを取り去って善玉コレステロールを増やすオメガ3脂肪酸も含まれているため、さらなるダイエット効果を期待できます。
3. 冷たいものはどう食べる? 夏のダイエットの注意点
なお、これらのダイエットを行う際の注意点もあります。夏特有のリスクにしっかりと備えましょう。
3-1. 水分補給はこまめに
熱中症を防止するためにも、こまめな水分補給は欠かさずに行ってください。ただでさえ現代人は水分不足と言われ、血液はドロドロ。血中の酸素や栄養素をスムーズに運搬できず、基礎代謝も下がりがちです。また、よく汗をかく夏には、水分補給を疎かにすると脱水状態に陥るリスクもあります。飲み物はミネラルウォーターを飲みましょう。お茶やコーヒーを摂取しても、その中に含まれる成分を分解するのに水が必要なので、効率的な水分補給にはつながりません。また、ジュースや炭酸飲料、スポーツドリンク、エナジードリンクなども同様で、おまけに糖質も多いので飲みすぎると肥満の原因に。ミネラルウォーターではなく水道水でも構いませんが、水道水には塩素が含まれているため、浄水されたものを飲むのがベストです。
3-2. 冷たいものは常温または工夫して食べる
かき氷やアイスクリーム、そうめん、ビールなど、夏には冷たいものを摂取する機会が多くなります。火照った体をリフレッシュするのは大切ですが、なるべく常温に近いものも食べましょう。先ほども説明した通り、冷たいものは内臓を冷やし、基礎代謝を低下させてしまうからです。とはいえ、冷たいものを食べなくては、夏の猛暑はなかなか乗り切れないのも事実。そこで提案したいのが、食べ方を工夫することです。たとえば、そうめんや冷奴を食べるなら、体を温めてくれる生姜やネギ、みょうがなどを加えましょう。また、糖質に偏りがちな食事をカバーするために、野菜や鶏肉のささみを使った冷やし中華や、さまざまなおかずを食べるのもおすすめですよ。