メディケアコラム
腸活シリーズ第8弾 早食いと腸活~唾液にせまる
「唾液は第一の消化酵素!」当院のベテランスタッフの口癖です。消化酵素はいくつかありますが、今回は唾液についてご紹介いたします。
消化というと、つい胃や腸で行なわれていることをイメージするかと思いますが、食べ物を口に入れた瞬間からわたしたちのからだは消化を始めてくれているのです!
唾液の働き
唾液にはアミラーゼという酵素が含まれています。その基本的働きは、デンプン質を分解し、グルコースや麦芽糖、デキストリンなどの単糖類に変換して消化する作用があります。
アミラーゼは膵液にも含まれており、比較すると膵液からの分泌量の方が多いのです。が、だからといって、口腔内で咀嚼をおろそかにしますと、消化不足の食塊が胃に入ることによって胃に過度の負担をかけることになり、ひどくすると胃潰瘍の原因にもなりかねません。(「潰瘍は唾液で治す」という言葉もあるのです)
また最近では、唾液に若返り作用のあるホルモンが含まれている事も報告されており、巷では「天然の美容液」とまで表現されています!
唾液を分泌させるには
第1によく噛むこと。満腹中枢に信号が到達するのには食事開始から20分が必要ですので、ゆっくり時間をかけるという意味でも最も大切なことです。あまり噛む必要のない軟らかい食べ物ばかり食べる事自体が唾液の分泌量を減らしてしまいます。
第2に食事中に飲み物を飲まないこと。飲み物で唾液も薄まりますし、よく噛まないまま飲み込む原因となります。
第3に、副交感神経優位状態であること。つまりリラックスしているときに唾液は分泌されます。(食べながらスマホやPCをいじっていませんか?電子機器は逆に交感神経を優位にしてしまいます。)
これらはどれも早食いしていてはクリアすることができないことがわかっていただけるかと思います。リラックスした環境で、良く噛んで時間をかけて、飲み物で流し込まないように注意して食べる。これだけ心がけるだけでも随分変化が訪れることと思います。
まずはチャレンジしてみて下さい。