メディケアコラム
【管理栄養士監修】ダイエット中でもパンを食べるには?太りづらい6つのパンと、太りやすい3つのパン
ダイエット中にはパンを控えるのが定説ですよね。しかし、最近では見方が変わってきています。パンは選び方や食べ方次第では、ダイエットを手助けする主食にもなるのです。
今回は、当院の管理栄養士監修のもと、ダイエット中でも食べられるパンの選び方と食べ方、さらには太りづらいパン・太りやすいパンをそれぞれ紹介します。
さて、パンの選び方を解説する前に、そもそもパンを食べるとなぜ太りやすいのかをおさらいしましょう。
これが俗に「炭水化物は太る」と言われる仕組み。もちろん、炭水化物は体のエネルギー源として不可欠なので、大切なのは適量を摂取することです。
グルテンは、私たちの体内にある消化酵素では分解しづらい成分で、腸の機能を低下させるほか、粘膜に炎症を引き起こすリスクもあります。そればかりか、血糖値を緩やかにする「GLP-1」、食欲抑制ホルモンの一種である「PYY」の分泌を阻害するなど、“アンチダイエット”とも呼ぶべき作用を持っているのです。
また、グルテンには「グリアジン」という食欲を増進させる成分も。食べるとまた食べたくなる、ある種の中毒性を発揮するため、食べ過ぎや間食の原因にもなりかねません。最近では健康のためにグルテンフリーの食事を推奨する向きもありますが、少なくとも過剰摂取にはご注意を。
そして、食パンのGI値は91、フランスパンに至っては93と極度に高いです。同じ炭水化物でも、そば(54)やパスタ(65)と比べるとその差は一目瞭然でしょう。高血糖は動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞といった病気のリスクも高めるので、健康のためにも気をつけないといけません。
こうやって太りやすい理由を並べられると、「ダイエット中にパンは一切食べちゃダメなの?」と思ってしまう人も多いですよね。ですが、そんなことはありません。むしろ、好きな食べ物を必要以上に我慢するとストレスになり、リバウンドを引き起こしてしまいます。パンに含まれる糖質や脂質は体に欠かせない成分ですし、過度な食事制限は基本的に控えるべきです。
ポイントは、太りづらいパンを選ぶこと。ここではダイエット中でも食べられる6種類のパンを紹介します。
また、ライ麦にはダイエットに有効な栄養素が多く含まれています。なかでも注目するべきは、ビタミンB1とB2。これらのビタミンは体内に吸収された糖質、脂質、たんぱく質などがエネルギーに変換されるのをサポートし、脂肪として体に蓄積されるのを抑制する働きがあります。
さらには食物繊維も豊富なため、腸内環境を整えて便秘の防止に繋がるのも嬉しいポイントです。
しかし、実は表皮と胚芽は栄養価の高い部位。食物繊維やビタミン、ミネラル、ポリフェノールなど、健康な体作りに有効な成分がたくさん含まれているのです。GI値も50と低いため、いつも食べているパンを全粒粉パンに置き換えるだけでもダイエット効果を期待できます。
また、全粒粉パンは噛み応えがあるため、自ずと咀嚼の回数も増えますよね。よく噛むことは満腹中枢を刺激して食欲を抑制したり、交感神経を刺激して内臓脂肪の分解を促したりします。腹持ちも良いため、つい食べ過ぎてしまう人にもおすすめですよ。
ただし、焼きそばパンやカツサンド、コロッケパンなど、炭水化物や揚げ物との組み合わせは高カロリーになるのでご注意を。野菜はもちろんソーセージや鶏肉、シーチキン、卵など、たんぱく質の豊富な具材を選ぶと良いでしょう。
一般的なパンと比べて3分の2前後も糖質を抑えた商品もあるなか、味のクオリティはきちんと担保されています。原料はさまざまで、ライ麦や米粉、大豆粉などをミックスするケースも。さらに、糖質オフと併せて食物繊維を増やしたパンも多いため、血糖値の急上昇をより抑制できるのも嬉しいですね。
逆に、太りやすいのはどういったパンでしょうか。これは、一般的によく食べられている小麦粉を原料に作られたパンです。
全粒粉パンの項目でも説明した通り、小麦粉は胚乳のみを挽いて粉にしたもの。表皮や胚芽といった栄養価の高い部位は含まれておらず、GI値も高くなりがちです。また、胚乳だけでは味や旨みを出しづらく、それを補うために砂糖やバターも使われます。こうして一般的なパンのカロリーはどんどん高まっていくのです。
では、なかでも食べ過ぎに注意したいのはどの種類のパンなのか。ここからは、ダイエット中に控えたい種類のパンを紹介します。
また、食パンの最大の注意点は食べ合わせ。多くの場合、バターやマーガリン、ジャムを塗って食べるため、自ずと摂取カロリーも増えてしまいます。低カロリーのココナッツバターや砂糖不使用のジャムなどを選ぶことが大切です。
特にジャムやチョコレートなどを使用した菓子パンは、糖質やカロリーが非常に高いため要注意。また、ホイップクリームやカスタードを挟んだクリームパンは、それに加えて脂質量も多くなります。おやつ感覚で二つも食べたら、瞬く間に1000kcal前後まで到達してしまうケースも。
どうしても食べたい場合は、食物繊維の豊富な野菜などと組み合わせましょう。食物繊維には糖質の吸収を緩やかにする作用があるため、血糖値の急上昇を抑えてくれます。
さらには全体に砂糖をまぶしたり、内側に餡子を入れたりすることで、糖質量もグンと増えます。サイズこそ小ぶりな揚げパンですが、見た目以上に太りやすいので注意しなければなりません。
太りづらい食べ方は? 大切なのは「食べ合わせ」と「タイミング」
さて、ダイエット中に食べるべきパンの種類はわかりました。極めつけに、さらなるダイエット効果を期待できる食べ方にも気をつけてみましょう。
まずは食べ方ですが、食パンなら理想はバターやマーガリン、ジャムなどを控えることです。とはいえ、完全に断つと味のない食パンになって食べてもストレスを感じるので、美味しく食べられる範囲で減らしましょう。
食べ合わせも重要です。小麦粉を原料としたパンはGI値も高いので、血糖値の急上昇を防ぐべく食物繊維たっぷりの野菜などと一緒に食べましょう。
また、我慢ばかりしていてはダイエットの継続も困難になります。どうしても食べたいときは、食欲を受け入れて時間帯だけ気をつけてください。狙い目は、脂肪を溜め込む作用を持つ「BMAL1(ビーマルワン)」の分泌が少ない昼12時〜16時の間。昼食またはおやつの時間に食べましょう。
パンはもはやタブーではない。選び方と食べ方を工夫してパンを食べながらダイエットしよう
ダイエット中にはタブーとされてきたパンですが、実は選び方と食べ方次第。最近では低糖質パンを筆頭に、小麦粉を主原料としないパンも多く登場しています。朝食のルーティーンとしてパンを食べていた人も、無理に控えることなくダイエットを継続していきましょう。
今回は、当院の管理栄養士監修のもと、ダイエット中でも食べられるパンの選び方と食べ方、さらには太りづらいパン・太りやすいパンをそれぞれ紹介します。
パンはどうして太りやすい?代表的な4つの理由
さて、パンの選び方を解説する前に、そもそもパンを食べるとなぜ太りやすいのかをおさらいしましょう。
1. 太りやすい炭水化物であるから
一つ目の理由に挙げられるのは、パンが炭水化物であることです。ご存知の通り炭水化物は、糖質が多い食べ物。糖質はインシュリンの働きによってエネルギーへと変換されますが、消費しきれなかった糖質は内臓、そして脂肪へと蓄えられます。また、糖質の多い食べ物は当然ながら血糖値も急上昇しやすく、エネルギーに変換しきれない血中の糖質も増えやすくなるのです。これが俗に「炭水化物は太る」と言われる仕組み。もちろん、炭水化物は体のエネルギー源として不可欠なので、大切なのは適量を摂取することです。
2. 小麦粉に含まれるグルテンはアンチダイエットな成分
また、パンに含まれる小麦粉も太りやすい食べ物の一つ。中でも肥満を助長するのが、小麦を水で練ることで作られる「グルテン」です。グルテンは、私たちの体内にある消化酵素では分解しづらい成分で、腸の機能を低下させるほか、粘膜に炎症を引き起こすリスクもあります。そればかりか、血糖値を緩やかにする「GLP-1」、食欲抑制ホルモンの一種である「PYY」の分泌を阻害するなど、“アンチダイエット”とも呼ぶべき作用を持っているのです。
また、グルテンには「グリアジン」という食欲を増進させる成分も。食べるとまた食べたくなる、ある種の中毒性を発揮するため、食べ過ぎや間食の原因にもなりかねません。最近では健康のためにグルテンフリーの食事を推奨する向きもありますが、少なくとも過剰摂取にはご注意を。
3. 砂糖やバター、油脂類を使っているため高カロリー
市販のパンのほとんどはご飯と異なり、砂糖やバター、マーガリンなどを添加されています。そのため、摂取カロリーは必然的に高くなり、太りやすくなるのです。また、使用している成分に「油脂類」とだけ表記されたパンなどは、どんな油脂を使っているかわかりません。脂質も高カロリーなので、油脂によっては過剰摂取すると、これも肥満の原因になります。4. GI値も高い
こうした作用の結果、パンのGI値は一般的にとても高めです。GI値とは、食後2時間までの血糖値の上昇スピードを表した指標のこと。純粋なブドウ糖を摂取した数値を100とし、数値が70以上になると高GI食品に分類されます。そして、食パンのGI値は91、フランスパンに至っては93と極度に高いです。同じ炭水化物でも、そば(54)やパスタ(65)と比べるとその差は一目瞭然でしょう。高血糖は動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞といった病気のリスクも高めるので、健康のためにも気をつけないといけません。
太りづらいパンはコレだ!ダイエット中でも食べられる6種類のパン
こうやって太りやすい理由を並べられると、「ダイエット中にパンは一切食べちゃダメなの?」と思ってしまう人も多いですよね。ですが、そんなことはありません。むしろ、好きな食べ物を必要以上に我慢するとストレスになり、リバウンドを引き起こしてしまいます。パンに含まれる糖質や脂質は体に欠かせない成分ですし、過度な食事制限は基本的に控えるべきです。
ポイントは、太りづらいパンを選ぶこと。ここではダイエット中でも食べられる6種類のパンを紹介します。
1. ライ麦パン
太りづらいパンの代表格とも呼ぶべきが、ライ麦パン。文字通りライ麦を原料にしたパンで、GI値が低いのが特徴です。小麦粉から作られたパンのGI値は軒並み60以上、高いものだと90以上なのに対し、ライ麦パンのGI値は58に収まります。また、ライ麦にはダイエットに有効な栄養素が多く含まれています。なかでも注目するべきは、ビタミンB1とB2。これらのビタミンは体内に吸収された糖質、脂質、たんぱく質などがエネルギーに変換されるのをサポートし、脂肪として体に蓄積されるのを抑制する働きがあります。
さらには食物繊維も豊富なため、腸内環境を整えて便秘の防止に繋がるのも嬉しいポイントです。
2. 全粒粉パン
ライ麦パンと並んで有名なのが、全粒粉パンです。小麦は本来、表皮、胚芽、胚乳などの部位から構成されており、これらを全て挽いたものを全粒粉と呼びます。一方で市販のパンは、胚乳のみを挽いたものが多いです。お米に例えるなら、玄米と白米のような関係でしょうか。しかし、実は表皮と胚芽は栄養価の高い部位。食物繊維やビタミン、ミネラル、ポリフェノールなど、健康な体作りに有効な成分がたくさん含まれているのです。GI値も50と低いため、いつも食べているパンを全粒粉パンに置き換えるだけでもダイエット効果を期待できます。
また、全粒粉パンは噛み応えがあるため、自ずと咀嚼の回数も増えますよね。よく噛むことは満腹中枢を刺激して食欲を抑制したり、交感神経を刺激して内臓脂肪の分解を促したりします。腹持ちも良いため、つい食べ過ぎてしまう人にもおすすめですよ。
3. 野菜やたんぱく質の含まれる惣菜パン
とはいえ、パンを食べたいときに都合よくライ麦パンや全粒粉パンを購入できるとも限りません。そうした場合は、ホットドッグやサンドイッチといった惣菜パンを選びましょう。パン単体を食べるよりもさまざまな栄養素を摂取できます。ただし、焼きそばパンやカツサンド、コロッケパンなど、炭水化物や揚げ物との組み合わせは高カロリーになるのでご注意を。野菜はもちろんソーセージや鶏肉、シーチキン、卵など、たんぱく質の豊富な具材を選ぶと良いでしょう。
4. 米粉パン
白玉や大福に使われる「白玉粉」、柏餅やういろうなどに使われる「上新粉」を原料にした米粉パンもおすすめです。近ごろは食事法としても広まっている「グルテンフリー」のパンなので、グルテンによる血糖値の急上昇などを避けられます。また、米粉はお米と同じ成分で構成されているため、小麦粉よりも腹持ちが良く、食べ過ぎや間食の原因になりづらいのもポイントです。5. 大豆パン
ひそかに注目を集めているのが大豆パン。大豆粉を主原料としたパンで、糖質が極めて少ない一方、たんぱく質は豊富に含まれています。ご存知の通り、たんぱく質は骨や筋肉、内臓、皮膚、髪の毛はもちろんのこと、食べ物を消化する酵素や神経伝達物質の原料になる大切な栄養素です。特に筋肉の維持・増量は基礎代謝を高めるため、脂肪の燃焼されやすい“痩せ体質”を作ってくれます。6. 低糖質パン
また、最近は糖質制限ダイエットのブームに伴い、糖質を抑えた低糖質パンも続々と販売されています。当院では、糖質制限はリバウンドの原因になるため推奨していませんが、今まで食べていたパンを無理なく置き換えられる低糖質パンはおすすめです。一般的なパンと比べて3分の2前後も糖質を抑えた商品もあるなか、味のクオリティはきちんと担保されています。原料はさまざまで、ライ麦や米粉、大豆粉などをミックスするケースも。さらに、糖質オフと併せて食物繊維を増やしたパンも多いため、血糖値の急上昇をより抑制できるのも嬉しいですね。
これらのパンには要注意!種類の太りやすいパン
逆に、太りやすいのはどういったパンでしょうか。これは、一般的によく食べられている小麦粉を原料に作られたパンです。
全粒粉パンの項目でも説明した通り、小麦粉は胚乳のみを挽いて粉にしたもの。表皮や胚芽といった栄養価の高い部位は含まれておらず、GI値も高くなりがちです。また、胚乳だけでは味や旨みを出しづらく、それを補うために砂糖やバターも使われます。こうして一般的なパンのカロリーはどんどん高まっていくのです。
では、なかでも食べ過ぎに注意したいのはどの種類のパンなのか。ここからは、ダイエット中に控えたい種類のパンを紹介します。
1. 白い食パン
プレーンな白い食パンは、実はGI値が91もあります。白いパンは基本的に粉の精製度が高いため、GI値も上がりがち。菓子パンなどと比べると糖質や脂質こそ控えめですが、砂糖が添加されている分それもご飯には劣ります。また、食パンの最大の注意点は食べ合わせ。多くの場合、バターやマーガリン、ジャムを塗って食べるため、自ずと摂取カロリーも増えてしまいます。低カロリーのココナッツバターや砂糖不使用のジャムなどを選ぶことが大切です。
2. 菓子パン、クリームパン、ロールパン
食パン以上に気をつけたいのが、菓子パンやクリームパン、ロールパンといった甘いパンです。特にジャムやチョコレートなどを使用した菓子パンは、糖質やカロリーが非常に高いため要注意。また、ホイップクリームやカスタードを挟んだクリームパンは、それに加えて脂質量も多くなります。おやつ感覚で二つも食べたら、瞬く間に1000kcal前後まで到達してしまうケースも。
どうしても食べたい場合は、食物繊維の豊富な野菜などと組み合わせましょう。食物繊維には糖質の吸収を緩やかにする作用があるため、血糖値の急上昇を抑えてくれます。
3. 揚げパン
太りやすいパンの王様といえば、揚げパンでしょう。ダイエット中の人には常識かもしれませんが、油をたっぷり使う揚げ物は脂質がとても多いです。さらには全体に砂糖をまぶしたり、内側に餡子を入れたりすることで、糖質量もグンと増えます。サイズこそ小ぶりな揚げパンですが、見た目以上に太りやすいので注意しなければなりません。
太りづらい食べ方は? 大切なのは「食べ合わせ」と「タイミング」
さて、ダイエット中に食べるべきパンの種類はわかりました。極めつけに、さらなるダイエット効果を期待できる食べ方にも気をつけてみましょう。
ダイエット中のパンの食べ方
まずは食べ方ですが、食パンなら理想はバターやマーガリン、ジャムなどを控えることです。とはいえ、完全に断つと味のない食パンになって食べてもストレスを感じるので、美味しく食べられる範囲で減らしましょう。
食べ合わせも重要です。小麦粉を原料としたパンはGI値も高いので、血糖値の急上昇を防ぐべく食物繊維たっぷりの野菜などと一緒に食べましょう。
パンを食べる時間帯
また、我慢ばかりしていてはダイエットの継続も困難になります。どうしても食べたいときは、食欲を受け入れて時間帯だけ気をつけてください。狙い目は、脂肪を溜め込む作用を持つ「BMAL1(ビーマルワン)」の分泌が少ない昼12時〜16時の間。昼食またはおやつの時間に食べましょう。
パンはもはやタブーではない。選び方と食べ方を工夫してパンを食べながらダイエットしよう
ダイエット中にはタブーとされてきたパンですが、実は選び方と食べ方次第。最近では低糖質パンを筆頭に、小麦粉を主原料としないパンも多く登場しています。朝食のルーティーンとしてパンを食べていた人も、無理に控えることなくダイエットを継続していきましょう。