年に1度,定期的に行なわれる一般健康診断(基本健診)は,労働安全衛生規則第44条により,事業主が実施することが法律で義務付けられています。そのような大切な健康診断で,何がわかるのか。そのまとめをお伝えします。
1. 血液一般検査でわかること
血液中の赤血球やヘモグロビンの量などを測り,赤血球中の鉄分量が不足する鉄欠乏性貧血を生じていないかを調べます。男性の場合は痔や胃潰瘍などの出血の疑い,女性の場合は月経時に貧血になりやすいのですが,子宮筋腫や腎臓などの病気の原因にもなるので,きちんと検査を受けましょう。
2. 肝機能検査でわかること
血液中に含まれる成分を調べることで,肝臓の動きや肝臓病を検査します。肝臓は腸などから吸収された栄養分をもとに身体に必要な物質を作る働きをしています。それが少しずつ壊れていく慢性肝炎や,引き続いて起こる肝硬変を発症していないかがわかります。
3.脂質代謝検査でわかること
脂質は大きく分けてコレステロールと中性脂肪があります。脂質が活動エネルギーとして血液中で適切に機能しているか,また,増えすぎていないかを調べます。HDL(善玉)コレステロールが低く,LDL(悪玉)コレステロールが高いと,心臓病や脳卒中などが起こりやすいのです。
4.等代謝検査でわかること
血液中に含まれるブドウ糖の量が血糖値です。この血糖が活動するためのエネルギーとしてきちんと働いているか,また,増えすぎていないかを調べる検査で,糖尿病になっているかどうかがわかります。腎臓や肝臓,内分泌系(ホルモン)の異常によって高い値になることもあります。
5.尿酸値検査でわかること
尿酸値検査は尿検査ではなく,血液検査で行なわれます。尿酸値が高い場合は,痛風やその予備軍,前立腺肥大,高尿酸血症,腎機能障害,多発性嚢胞症腎,グルタミン代謝異常症,尿酸結合結成蛋白欠損症,溶血性貧血などの疾患の恐れがあるといわれています。
前編では,1から5までをお伝えしました。
後編では,6から8までと,メタボリックシンドロームについてお話ししましょう。
メディケアクリニックでは,ダイエットのために定期的な血液検査を行ない,その結果説明もしております。少しでも興味を持たれたかたは,ぜひ
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