一物全体とは、いのちあるものを丸ごといただく、という考えかたです。
穀物・野菜・動物。生き物に無駄なものはありません。例えばにんじん。分析されている栄養素をすべて集めたところで、にんじんにはなりません。人間も、全ての臓器・細胞にそれぞれ働きがあり、かつお互い連携しつつ生命を維持しています。ですから、何か一部が欠けたらバランスが崩れ、健康を維持することが難しくなるのです。
食べ物の話に戻りますと、野菜だったら皮ごと根から葉まで、魚だったら頭から尾まで、お米だったら玄米で、が理想的な食べかたです。
野菜は無農薬野菜でないと農薬の心配があるから皮を剥きたいという意見もあります。質の良い野菜を常用するのが理想ですが、状況が許さない場合もあります。しかし、皮を剥くより、良く洗って皮ごと摂取する方が、食物繊維も多いですし、抗酸化成分も豊富ですので恩恵の方が大きいです。そして、野菜は皮を剥いたとしても、無数の小さな孔があり、中まで農薬をゼロにすることはできないのです。
では、魚や動物はどうでしょうか?
そもそも切り身やパック売りというものが登場した歴史はごく浅いのです。獣肉ですと、古くから、祭のような晴れの日に1年に1度、神に捧げた供物である1頭の牛や豚、やぎなどの家畜を、村全体で屠って分け合って食べるという風習がありました。
魚も、大型のものはめったに手に入るものではなく、大人数でやっと捕獲し、生きていくために余すところなく食べて来ました。
その時代は、生活習慣病は存在しませんでした。
バランス良く、いのちあるものを大切に丸ごといただいていた時代には、現代人の悩みとは無縁だったことがわかります。裏を返せば、現代を生きる我々が、いかに食生活が乱れているかがわかりますよね。理想的な食べかたは難しいかもしれませんが、それに近づけようと努力することは、いくらでも出来るのではないでしょうか。
食欲という本能のまま、食べたいものだけを食べる。そのような食事を続けていたら、身体が悲鳴を上げてしまう時期がきっと訪れてしまいます。そのような状況が続いてしまうと、脳も麻痺してしまいます。しかし、そうなる前に、たったひとつの身体を大切にしてみませんか。
メディケアでは、食事のコントロールを中心とした栄養指導を実施しています。脳のメカニズムと一緒に色々なことをお話ししているので、ぜひ
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