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【管理栄養士監修】納豆ダイエットの効果と方法、注意点を解説。実は効果がないナットウキナーゼの真実

健康に良いイメージの納豆ですが、最近では「納豆ダイエット」も流行っているのはご存知でしょうか。
 
実は納豆には、新陳代謝を良くしたり、脂肪燃焼を促したりと、豊富なダイエット効果があります。それも、1日たったの1パック食べるだけで実践できるお手軽な方法なのです。
 
すでに日常的に納豆を食べている人は「えっ、いつの間にかダイエットできてたの?」と驚かれるかもしれませんが、その通り。
 
今回は、当院の管理栄養士監修のもと、納豆ダイエットの効果とやり方、注意点を紹介します。
 

納豆ダイエットの効果

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とはいえ、「納豆を食べるだけでダイエットできる」なんてちょっと信じがたいですよね。まずは納豆に含まれる成分と、そこから得られるダイエット効果を解説します。
 

1. 「大豆たんぱく質」が脂肪を燃焼

納豆の原料である大豆は、“畑の肉”とも呼ばれる食品です。その由来は、豊富に含まれる「大豆たんぱく質」の存在にあります。
 
たんぱく質の吸収時に発生する熱は、脂肪燃焼を促します。さらには筋肉量も増えるため、基礎代謝が高まり、カロリーを消費しやすい痩せ体質を目指せるのです。
 
以前は「肉類は太るから食べない」というのがダイエットの主流でしたが、いまやたんぱく質の多い肉類を食事に取り入れるのは普通ですよね。そんな中で大豆たんぱく質は、肉類とほぼ同じたんぱく質量にも関わらず、脂肪量は少なく低カロリー。まさにダイエットにうってつけの成分なのです。
 

2. 食物繊維が血糖値の上昇を制御

納豆には食物繊維も多く含まれています。食物繊維は胃の中にとどまりやすいため、空腹感を抑えられるのが特徴です。
 
さらに食物繊維には、血糖値の急激な上昇を抑える効果もあります。糖質の吸収を緩やかにすることで、食事をしても体内に脂肪を溜め込まないようにしてくれるのです。
 

3. “美容のビタミン”ビタミンB2

“美容のビタミン”と呼ばれる「ビタミンB2」も豊富です。脂質や糖質、たんぱく質の代謝を高めてくれるため、ダイエット効果を期待できます。
 
また、ビタミンB2の不足は、肌荒れや髪のトラブルなどを引き起こすとも言われています。ダイエットのみならずトータルビューティーを目指す人には欠かせない成分なのです。
 

4. 肥満予防のほか、生活習慣病の対策にもなる「サポニン」

納豆に含まれる苦み成分「サポニン」は、肥満予防の強い味方です。腸内のブドウ糖と脂肪酸が合わさるのを防ぐことで、脂肪の蓄積を抑えられます。
 
さらにサポニンは、生活習慣病の予防になる点も見逃せません。心筋梗塞や脳梗塞の原因となる悪玉コレステロールを抑制したり、動脈硬化や糖尿病を予防する「アディポネクチン」という物質を分泌したりするのです。
 

ナットウキナーゼの真実

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さて、納豆ダイエットのことを少し知っていた人なら、ここまで読んで“ある疑問”を抱いたのではないでしょうか。「あれ、納豆ダイエットの効果を支える成分は『ナットウキナーゼ』じゃないの?」と。
 
そもそも納豆ダイエットが話題になったのは、ナットウキナーゼという納豆特有の成分にダイエット効果があるからでした。たとえば血液をサラサラにして代謝を高め、痩せやすい身体を作ったり、血栓を予防できたりすると言われていました。
 
しかし、こうした効果は実際のところほぼ得られません。というのも、ナットウキナーゼはとてもデリケートな存在で、高温に置かれると死滅してしまうのです。ごはんや他のおかずと一緒に食べられないわけですね。極めつけには胃酸にも弱く、仮に生のまま食べたとしても胃に到達するや死滅してしまいます。
 
ナットウキナーゼの効果を得るためには、胃酸から守ってくれるカプセル錠剤での摂取がおすすめです。普通に納豆を食べただけでは効果はないので注意しましょう。
 

大豆イソフラボンも食事から摂取する場合は効果なし

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納豆ダイエットのメリットによく挙げられるのが、「大豆イソフラボン」を摂取できること。豆乳に含まれることでもお馴染みの大豆イソフラボンは、血中コレステロールを減らしてくれる成分です。しかし、実際には食事から摂取しても効果はなんとも言えないのでご注意を。
 

1日1パックを夜に摂取。納豆ダイエットの正しい方法

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では、そんな納豆ダイエットの正しいやり方を紹介します。基本的には冒頭でも話した通り、いつもの食事に加えて1日1パックの納豆を食べましょう。また、以下の点に注意すると、さらなる効果を期待できます。
 

1. 夕食前に食べる

できることなら納豆は夕食前に食べましょう。食物繊維が空腹感を軽減し、食べ過ぎを防止できるほか、腸内環境も整えてくれるので、翌朝の快便もサポートします。便秘にお悩みの人はぜひ試してみてください。
 
また、納豆には成長ホルモンの分泌を促す「アルギニン」も含まれています。成長ホルモンは脂肪分解や代謝アップなどの作用があり、主に就寝中に分泌されるため、夜にアルギニンを摂取するのが有効なのです。
 

2. 賞味期限に近いものを食べる

納豆は発酵すると、納豆菌やビタミンK2などの有効成分を増やします。そのため、賞味期限に近いものを食べることで、より発酵した状態で納豆を食べることができるのです。
 

3. 大根おろしを混ぜるのもおすすめ

食べ過ぎをセーブしたい人は、納豆に大根おろしを混ぜて食べるのも良いでしょう。納豆と大根おろしの食物繊維を同時に摂取することで、かなりの満腹感を得られます。さらには便通も改善されるため、便秘の人にもおすすめですよ。
 

お手軽かつ健康管理も兼ねた納豆ダイエット

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美を追求するあまり、健康を犠牲にしたダイエットをしていませんか?納豆ダイエットは、健康管理も兼ね備えたクリーンなダイエット方法です。
 
身体を壊しては元も子もありません。見た目だけでなく体内のケアも大事にしながら、お手軽にトライできる納豆ダイエットをぜひ始めてみてくださいね。


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