ダイエットのためには、胃をできるだけ、働かせることが大事です。
これは、どのような食べ物を食べているかによって変わってきます。
やわらかいものだと、当然、胃が消化するためにかかる時間は長くありません。
短時間で通過して、腸へ行ってしまいます。
逆に、嚙む回数が多い食べ物、固めの食べ物は、消化するにも時間がかかりますから、胃をたくさん働かせることになります。
主食として口にすることの多いご飯やパンといった第4群の炭水化物を例に考えてみます。
炭水化物を胃が消化するためにかかる時間は、平均するとだいたい2時間です。
でも、すでに粉になっているものから成形したパンや麺類は、もっと短くなります。
胃で消化する時間が短いということは、満腹感の持続時間も短くなるということです。
つまり、空腹を感じるのが早くなってしまいます。
朝、パンを食べてきたのに、お昼前から空腹でお菓子をつまんでしまう。あるいは、お昼にラーメンやパスタなどの、あまり嚙まなくてもよいものを食べてしまうと、夕食までもたずに、また間食をしてしまうといったことが起こります。お好み焼きなども同様です。
ダイエットでは、粉ものを避けたほうがいいのは、このためです。できれば、パンや麺類よりもきちんと粒の形のある「ご飯」を食べたほうが、ダイエットにはよいのです。
肉や野菜についても同じことがいえます。
嚙みごたえのあるものだと、しっかり咀嚼することで唾液の分泌も促されますから、消化にとって良い状況がつくられます。さらに胃で消化するためにも、たんぱく質や野菜だと、3~4時間はかかります。この間、胃が働き続けることによって、カロリーも
消費されますし、満腹感もその分、持続されるのです。
たとえば、ひき肉料理だとどうでしょうか? ほとんど、嚙む必要もなく、味わうがまま、
のみ込むような食べ方になってしまいます。胃が消化するのにも、たいして時間はか
かりません。
今、話題のスムージーについても同じことがいえます。細かく切ったうえにミキサーで
破砕して飲むわけですから、胃には負担がかかりません。お肌のためや体の調子を整える
ためには、良い飲み物だといえるかもしれません。
しかし、ダイエットのためには、胃をできるだけ働かせたほうがよいわけですから、
「朝はスムージーだけ」というのはおすすめできません。野菜や果物のジュースだけ、
スープだけ、というのも同様に、避けたほうがいいのです。
できるだけ、形があるもの、嚙まなくてはいけないものをよく嚙んで食べるようにしましょう。
※この記事は、メディケアダイエット代表岡田眞の著書「太らない体質は食事がつくる」
(2014年)をWebにて転載したものです。