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ダイエット中こそ実践したい脂(油)の選び方
エネルギー源となり、細胞膜脂質の中でも、不飽和脂肪酸に分類されるものは、血液中のコレステロールや中性脂肪を下げる役割があります。
脂質をバランス良く摂ることは、ダイエットはもちろんですが、健康のためにも大切なことです。脂質は、肉や魚、穀物など、ほとんどすべての食物に含まれていますが、中でも摂取量が多いのが調理に使う油です。
調理油には、不飽和脂肪酸が多く含まれていますが、酸化して「過酸化脂質」という有害物質に変わるものもあります。脂肪酸の種類ごとに、特徴を説明していきましょう。
■体内で合成できない必須脂肪酸3種
〈リノール酸〉
・ごま油、紅花油、大豆油、サフラワー油に含まれます。
・血液中のコレステロールを下げるのに効果的ですが、摂りすぎると、コレステロール低下作用が失われ、善玉コレステロールを低下させてしまいます。これによって、動脈硬化を招いたり、アレルギー疾患を悪化させることもあります。
〈γリノレン酸〉
・母乳、月見草油に含まれます(食品には、あまり含まれていません)。
・血糖値や血液中のコレステロールを下げます。不足すると、動脈硬化や高脂血症、高血圧などを発症しやすくなります。
〈アラキドン酸〉
・肉、魚、レバー、卵白、サザエなどに含まれます。
・血圧や免疫系を調整します。情報伝達物質としての役割もあるので、妊娠・授乳期や子どもの成長期には欠かせない栄養素です。ただし、摂り過ぎると、高血圧やアトピー性皮膚炎を招きます。
■それ以外の不飽和脂肪酸
〈αリノレン酸〉
・しそ油、えごま油、亜麻仁油に含まれます。
・酸化しやすく、加熱料理には向きません。冷暗所に保存し、開封後はできるだけ早く使い切りましょう。
・アレルギー症状を改善したり、高血圧、ガンなどを予防する働きがあります。
〈DHA(ドコサヘキサエン酸)〉
・マグロの脂身、ブリ、サバなどに含まれます。
・血液中の中性脂肪を低下させ、高脂血症、高血圧、脳卒中を予防します。
〈EPA(エイコサペンタエン酸)〉
・ハマチ、マグロの脂身、ブリ、サンマ、うなぎに含まれます。
・血液を凝固しにくくする作用があり、動脈硬化を予防します。中性脂肪を低下させる作用もあります。
〈オレイン酸〉
・オリーブ油、キャノーラ油、ひまわり油、ナッツ類などに含まれます。
・熱に強く、酸化しにくいので、調理に向いています。
・血液中の悪玉コレステロールを減らしたり、胃液の分泌を調整する作用があります。
・不飽和脂肪酸の中では、もっとも酸化しにくく、活性酸素と結びついて過酸化脂質にはなりにくいのが特徴です。また、善玉コレステロールは下げずに、悪玉コレステロールだけを減らすという良さもあります。
カロリーだけを気にするのではなく、栄養素の観点から食事を考える大切さについては、繰り返しお話ししてきました。
エネルギー源として大きなカロリーになる油脂ですから、体に良いからと、摂り過ぎてしまうと、すぐにカロリー過多になります。また不足すると、種々のトラブルが起こってしまいます。
「バランス良く、美しく、健康に」生きるために、賢く、栄養を摂るよう心がけましょう。
※この記事は、メディケアダイエット代表岡田眞の著書「太らない体質は食事がつくる」
(2014年)をWebにて転載したものです。
(メディケアダイエット東京)
2017年11月16日 17:52
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