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食塩の摂り過ぎを防ぐには?
高塩分の食事には要注意です。
塩味の濃い料理を食べると、のどが渇いて、水が欲しくなります。
これは、血液中のナトリウム濃度が上がるため、一定値まで下げようと体が水分を必要としているからです。
体内に入った水分の量が増えると、血液の量も増えることになり、心臓は平常時より多くの血液を送り出すために働かなくてはならなくなります。このため、血圧が上昇してしまうのです。
血管内にナトリウムが増えたために、血管が収縮しやすくなることもまた、血圧上昇の一因となります。
こうして、血圧が高い状態が続くことによって、血管はいつもパンパンに張りつめたようになり、やがて弾力性を失ってしまいます。これによって起こるのが、動脈硬化。血管の収縮があまり行われなくなると、さらに血圧の上昇を招くという負の連鎖が続きます。
動脈硬化が進行すると、さらに心筋梗塞、脳卒中、腎臓病といった、より重篤な病気を招いてしまいます。
血管を健康に保っていくことは、とても重要なことなのです。
塩分は、料理の決め手ですが、いったん病気になってしまうと、厳しい減塩食が求められます。若いうちから、日常の食生活を大切にすることは、長く健康でいるために欠かせないことなのです。
塩分濃度を決めるのは、塩だけでなく、醤油、みそなど、あらゆる調味料です。味の濃い料理に慣れてしまうと、薄味ではおいしいと思えなくなってしまい、さらに味を重ねてしまいがちです。
抑えめの塩分をフォローするために活用していただきたいのは、香辛料やハーブ類です。
レモンやバジル、パセリ、しそや三つ葉などの香りを生かすと、薄味の料理もおいしく感じられるはずです。また、わさび、からし、生姜、にんにく、トウガラシなども、塩分を高くすることなく、風味を感じられます。好みの香りをプラスすることで、減塩を楽しんでみてはいかがでしょうか。
また、酢を加えることで、食欲が抑えられる効果もありますので、組み合わせてみてください。
体内に入った多すぎる塩分を排出するために、摂ったほうがいいのがカリウム。野菜やイモ、海藻、果物などの植物性食品に多く含まれているため、それほど苦労することなく、摂ることができます。
カリウムはナトリウムを体外へ排出する、重要な役割を担っています。細胞内にナトリウムが増えすぎると外へ排出し、同時にカリウムが取り込まれます。これによって、細胞の浸透圧が一定に保たれているのです。
また、腎臓でナトリウムが再吸収されますが、カリウムはこれを抑制して排出を促します。このため、血圧が安定し、高血圧になるのを予防してくれます。
近年、夏場になると、カリウムの積極的な摂取がすすめられています。
カリウムは、筋肉でのエネルギー代謝にかかわっているため、大量に汗をかいてカリウムが失われると、筋肉の収縮が行われにくくなります。また、低カリウム血症を起こすと、食欲不振や夏バテを招いてしまいます。
カリウムは、ナトリウムとの摂取バランスが、2対1であることが理想とされています。
ですから、ナトリウムの多い食事=塩分を多量に摂取したら、ふだんよりも多めに、カリウムを摂るようにしましょう。
加熱することで損失する割合が30%と多いので、生の野菜や果物から摂取するのもおすすめです。ただし、果物に入っている糖質やカロリーに気を配ることもお忘れなく。
また、果物や野菜は新鮮なものほど、栄養素が失われていません。新鮮なものを食べて、体内のカリウムを増やしましょう。
※この記事は、メディケアダイエット代表岡田眞の著書「太らない体質は食事がつくる」
(2014年)をWebにて転載したものです。
(メディケアダイエット東京)
2017年11月16日 17:32
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